配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究成果の概要 |
本研究では, 大量子化学計算を行うことによりカーボンナノチューブの内部空間にジメチルアミノニトロスチルベンなどのパイ共役分子を内包することにより, その分子配向をコントルールすることにより二次の非線形光学材料の設計指針を得た. 実際には, ジメチルアミノニトロスチルベンのチューブ内部の移動における活性化エネルギーを算出することにより, 1ナノメートル以上のチューブ内部においてもジメチルアミノニトロスチルベン一列配列が速度論的に安定に存在することを明らかとした. これらの知見により, スチルベン誘導体を内包したチューブを用いた波長変換材料を効率化が図られるものと期待される.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は, 量子化学計算を行った結果, カーボンナノチューブの閉じ込めを利用して二次の非線形光学特性を示す分子集合体が安定に存在することを示した最初の例でる.特に, 内部のゲスト分子の移動に必要なエネルギー障壁を算出することにより, 一般的な方法で合成されるチューブにおいても内包されたジメチルアミノニトロスチルベン分子集合体を用いて二次の非線形光学材料が構築可能なことを理論的に提案しており, 学術的意義が高い. また, この成果は, 理論研究が先導してモノづくりの設計指針を得た例であり, 今後のモノづくりの効率化が期待され, 持続可能な開発目標 SDGs を達成するための貢献度は高い.
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