研究課題/領域番号 |
18K04890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
田原 圭志朗 兵庫県立大学, 物質理学研究科, 助教 (50622297)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 混合原子価 / 分子デバイス / レドックス活性 / 外部刺激応答性 / 原子価間電荷移動 / 非イノセント配位子 / カテコール / フェロセン / 電荷分離 / 光励起 / トリアリールアミン / 分子内電荷移動 / 超分子 |
研究成果の概要 |
本研究は、2つの電子状態を相互変換できる分子性の混合原子化合物を分子デバイスとして応用するため、外部刺激応答性を付与することを目的とした。外部から混合原子価化合物の近傍に電荷を導入するための合成化学的な探索を行った。特に、フェロセンやトリアリールアミンの二量体に、かさ高いホウ素置換基を共有結合で導入することで、電荷分離や双性イオン化した混合原子価状態を生成することに成功した。基底状態では、ゲストアニオンの負電荷が静電的な引力によって、励起状態では、ホウ素中心アニオンラジカルの生成とともに電子構造が組み換えられることで、二量体中の正電荷の分布が偏ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コンピューティングを省エネルギー化する革新的デバイスとして、量子セルオートマトンが提案されており、分子性の混合原子価化合物が候補として注目されている。混合原子価分子の電荷分布の制御に関する知見とセルオートマトン動作との関連性を明らかにした点で、学術的/社会的意義が大きいと考えられる。当初、分子デバイスは、既存のエレクトロニクスの延長線上の最小デバイスとして考案されていたが、本研究成果は、それだけに留まらず、新しい仕組みのデバイス創成のための基礎学理の確立に貢献すると考えられる。
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