研究課題/領域番号 |
18K04927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
江良 正直 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (30191927)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ハロゲン化鉛系ペロブスカイト / キャビティポラリトン / ハイブリッド励起子 / 有機・無機量子井戸 / Langmuir-Blodgett法 / レーザー / 発光デバイス / 光非線形材料 / 有機無機量子井戸 / 自己組織性 / ポラリトンレーザ |
研究実績の概要 |
ラングミュア―ブロージェット法を用いた高品質ハロゲン化鉛系層状ペロブスカイトの新しい作製法としてスクイーズドアウト法及び気水界面移行法の二つの手法を確立した。アルミミラー及び誘電体ミラー上で高品質ペロブスカイト薄膜の作製に成功している。現在、産総研高田博士との共同研究により、これらの素子のキャビティポラリトン特性を評価し、デバイス応用への実証実験を進めている。 また、新しいポラリトンデバイス材料として、ハイブリッド励起子系構築するためアントラセン発色団を導入したハロゲン化鉛系層状ペロブスカイト薄膜の作製法として分子ロゴ法を提案し実証した。ハイブリッド励起子の実現のためには、有機層のフレンケル励起子及び無機層のワニエ励起子の遷移モーメントが平衡である必要があるが、アントラセン発色団はかさ高いため、つうじょうの手法では、アントラセン発色団を導入したハロゲン化鉛系層状ペロブスカイト薄膜の作製は困難であった。ここでは、かさ高い発色団を導入するため適切な分子長を有するアルキルアミンを適当な比率で混合することにより、有機層及び無機層の励起子の遷移モーメントが平行になるようアントラセン発色団を導入することに成功した。この系において、高効率のエネルギー移動が観測され弱結合ハイブリッド励起子が形成されていることを確認した。今後は、強結合ハイブリッド励起子の形成を実現し、新しいポラリトンデバイスの実証を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ラングミュア―ブロジェット法によるハロゲン化鉛系層状ペロブスカイト量子井戸薄膜の作製法は確立されており、キャビティポラリトンデバイスの作製にも成功している。後は、その実証実験を残すのみである。 新しいポラリトンデバイスとしてハイブリッド励起子系の提案を行った。プロトタイプの素子に関しては作製に成功しており、弱結合ハイブリッド励起子の形成を確認できている。後は、強結合ハイブリッド励起子の実証を行い、新しい光電子物性の実証を行うことが残された課題である。
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今後の研究の推進方策 |
キャビテイポラリトンデバイスに関しては、デバイスの評価実験を残すのみである。これは産総研高田博士と共同で行う。 また、ハイブリッド励起子系においては、有機層に導入するπ共役系発色団について検討を行い強結合ハイブリッド励起子形成の実証を行い、その光電子物性を評価、新しいポラリトンデバイスとしての応用の可能性を示す。
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