研究課題/領域番号 |
18K04934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29020:薄膜および表面界面物性関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
荻野 明久 静岡大学, 工学部, 准教授 (90377721)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 熱電子放出 / 二硫化モリブデン / 窒化アルミニウムガリウム / 光支援熱電子発電 / 薄膜 / プラズマ / 熱電子 / 半導体 |
研究成果の概要 |
光支援熱電子発電のエミッタ開発を目的とし、CVD法により二硫化モリブデン(MoS2)薄膜を合成し、プラズマ処理による高機能化を行った。アルゴンまたは水素プラズマ処理による硫黄欠陥形成でMoS2のn型化、窒素プラズマ処理により硫黄欠陥に窒素を注入することでp型化することを示す結果が得られた。 セシウム被覆した窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)エミッタでは、AlとGaを同比率としたときに電子放出開始の閾値温度が最も低減し約330 ℃での熱電子放出を確認した。また、エミッタ温度600 ℃に昇温すると発電領域での動作し、出力電圧0.14 Vが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低温で高効率な熱電子発電の実現に向けて、二硫化モリブデンおよび窒化アルミニウムガリウム半導体による低温熱電子放出源を開発し、従来の金属熱電子源よりも圧倒的に低い300℃での熱電子放出を観測した。二硫化モリブデンの硫黄欠陥形成とドーピングにおいて、低温プラズマ処理は有効である。プラズマ処理技術を用いて二硫化モリブデンのバンド構造ならびに表面特性を向上させることで、可視光を効率的に電子放出に利用できる電子減が期待できる。本研究の成果は、半導体エミッタの低抵抗化、低電子親和力化について有用であり、狭真空ギャップの熱電発電器モジュールの作製において有用な知見といえる。
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