研究課題/領域番号 |
18K04961
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
横山 悦郎 学習院大学, 付置研究所, 教授 (40212302)
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研究分担者 |
古川 義純 北海道大学, 低温科学研究所, 名誉教授 (20113623)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 結晶成長速度 / 氷結晶 / 不凍糖タンパク質 / 過冷却水 / 自発的振動 / ラングミュア吸着等温式 / 遅延時間 / 不純物効果 / 時間依存したラングミュア吸着等温式 / 遅延時間効果 / 自発振動 / 氷 |
研究成果の概要 |
不凍糖タンパク質(AFGP)の氷への吸着の時間遅れ効果を取り入れ、AFGPの吸着量と成長速度の関係から成長速度が振動する新たな理論モデルを構築した。1分子のAFGPには多くの吸着結合子が存在する。従って全ての吸着結合子が氷界面の吸着子と結合するまでには時間が必要と予想される。この完全に吸着するまでに要する時間を吸着の遅延効果とし、この効果を取り入れた常微分方程式(時間依存する吸着式)を数値解析的に解くと、AFGP分子の氷界面への吸着量が時間に関して減衰振動することを示せた。更に振動周期は時間遅れの増加とともに大きくなることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気温が氷点下では氷となる環境下でもある種の魚や昆虫は、体温が氷点下になっても凍りつくことがない。そこでは特殊なタンパク質(不凍タンパク質や不凍糖タンパク質)が小さな氷の結晶と結合して氷の成長を制御することが、それらの生物内で確認されている。もしこの制御がなければ成長する氷は細胞の組織を破壊してしまうため、氷を融かしても組織が元通りになることはない。この不凍(糖)タンパク質が氷の結晶成長をコントロールする仕組みを解明すれば、食品の冷凍保存や臓器移植への技術活用などに貢献することが期待され、その成果はこれらの応用へ理論的バックグラウンドを提供できる。
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