研究課題/領域番号 |
18K04988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
伊藤 民武 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (00351742)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 強結合 / プラズモン / 表面増強ラマン / 表面増強蛍光 / 分子エキシトン / 表面増強分光 / 表面増強ラマン散乱 / 共振器電磁量子力学 / 超高速蛍光 / プラズモニクス / パーセル効果 |
研究成果の概要 |
金や銀などのナノ粒子が2つ連なった隙間に存在する数nm^3の領域は、ホットスポット(HS)と呼ばれている。HSではプラズモンと電磁場との共鳴によって光の状態密度が増大し、単分子分極とプラズモン分極の強結合や超高速蛍光などの極限的な現象が観測可能となる。しかし、これらの現象を定量的に取り扱える理論的、実験的な手法は開発途上である。本研究では「分子の多準位性」と「高次のプラズモンモード」を反映させた共振器量子電磁力学(QED)モデルを構築し、光実験で取得された強結合状態や増強ラマン・増強蛍光のスペクトルを評価可能とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
数ナノメートル以下の領域に光を閉じ込めて分子と相互作用させると、自由空間における相互作用とは大きく異なる振る舞いを示す。例えば、真空電磁場との強い相互作用で分子の励起状態の性質を大きく変化させて新しい機能を持たせることもできる。本研究成果の学術的意義は銀ナノ粒子二量体間隙がその様な場として利用できる可能性があることを示したことである。また、社会的意義は、従来は余り関心を持たれなかった電磁場のゼロ点振動である真空揺らぎの振幅を増強することで物質の性質を操作できる可能性を示したことである。真空揺らぎの応用光学として新規材料開発に結び付くことが期待できる。
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