研究課題/領域番号 |
18K05001
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
熊谷 友多 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究副主幹 (70455294)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 放射線分解 / 抽出剤 / 直接過程 / 分解生成物 / 直接効果 / ジグリコールアミド |
研究成果の概要 |
本課題では放射性核種の分離に用いられる抽出剤の放射線分解を研究した。抽出剤の分子は放射線によって分解し、抽出溶媒の劣化の要因となる。本研究ではアクチノイド核種の抽出剤を対象に、放射線分解反応を調べた。その結果、抽出剤が放射線により直接分解した場合にも、溶媒分子の分解に起因したラジカル反応で分解した場合にも、ナノ秒程度の速い反応により類似の中間状態が形成されることが観測された。さらに、反応生成物の分析から、抽出剤分子内の特定の結合が開裂する傾向が認められた。これらの結果から、抽出剤の放射線分解には規則性があり、その規則性は放射線分解直後の速い反応過程によって与えられることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射性核種の分離は原子力のエネルギー利用で生じる放射性廃棄物の処理・処分に不可欠なプロセスである。多量の放射能を扱うため、この分離プロセスを進める上では、安全に関する潜在的なリスクを事前に十分に検証しておくことが求められる。放射線分解による溶媒劣化もプロセスの安全に影響する要因であり、この影響を評価するためには分解反応のメカニズムに関する理解が必要である。本研究で得られた知見は、抽出溶媒の放射線分解過程を把握し、その影響を予測するための基礎であり、放射性核種分離の安全性を高めていくことに貢献する。
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