研究課題/領域番号 |
18K05029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
松本 剛昭 静岡大学, 理学部, 准教授 (30360051)
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研究分担者 |
井口 佳哉 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (30311187)
森田 成昭 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20388739)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 分子クラスター / 赤外分光 / 2次元相関分光 / 水素結合 / キャビティリングダウン分光 / 二次元相関分光法 / キャビティリングダウン分光法 / 質量分析 / 真空紫外光イオン化 / 赤外キャビティリングダウン分光法 / 真空紫外光イオン化質量分析 / 質量選別絶対吸収断面積測定 / クラスター / 多変量解析 |
研究成果の概要 |
本研究は、水素結合クラスターの赤外吸収断面積を質量選別して観測する手法を開発することを目的とした。クラスターサイズ分布を観測するための光イオン化飛行時間型質量分析装置を開発し、さらに二次元相関分光法の高分解能化を目指してPython環境下でソフトウェアを開発した。 ピロールクラスターのNH伸縮振動領域の赤外スペクトルは、小サイズおよび巨大サイズのクラスターに由来する幅の狭いバンドおよびブロードバンドから成る。これを二次元相関分光法で解析することで各バンドのクラスターサイズを帰属できた。特にブロードバンドについては、異なる構造をもつ2種類の巨大クラスターによるものであることを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
100~1000分子からなる巨大クラスターは、大型計算機を用いた高精度な分子振動計算のためのベンチマークとなり得る。クラスター構造を決定するには実測の赤外スペクトルを説明する理論が必要である。数分子のクラスターであれば、近年進展が目覚ましい非調和振動計算を適切な基底関数で行うことで良好な結果が得られる。一方、同様の取扱いを巨大サイズに適用することは、計算機への負荷を考慮すると現実的ではない。近い将来、大型計算機に対応したアルゴリズムおよび非調和振動理論が開発されるはずである。そこでの結果を評価するには信頼性の高い実測結果が必須であり、我々の巨大クラスターの赤外スペクトルはその筆頭となり得る。
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