研究課題/領域番号 |
18K05038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
高椋 利幸 佐賀大学, 理工学部, 教授 (70291838)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | イオン液体 / 相分離 / 上部臨界溶液温度 / 下部臨界溶液温度 / アルキル鎖長依存性 / 小角中性子散乱法 / 溶媒クラスター / 均一液-液抽出法 / イミダゾリウム系イオン液体 / ホスホニウム系イオン液体 / 分子性液体 / 水素結合 / 静電的相互作用 / 3D-Ising / 平均場 / クロスオーバー / シクロエーテル / ホルムアミド / 双極子-双極子相互作用 / クラスター / 臨界指数 / 3D-Ising機構 / 物質分離 |
研究成果の概要 |
電解質でありながら室温で液体状態をとるイオン液体と1,4-ジオキサンやホルムアミドなど分子性液体からなる混合溶液を対象とし、両液体の混合状態や温度変化による相分離を赤外分光法、核磁気共鳴(NMR)法、小角中性子散乱(SANS)法を用いて研究した。また、分子動力学(MD)シミュレーションにより実験結果を理論的に裏付けた。イミダゾリウム系イオン液体は上部臨界溶液温度(UCST)を示す相分離を起こし、ホスホニウム系イオン液体では下部臨界溶液温度(LCST)を示す相分離が起こることを明らかにした。有機溶媒の種類やイオン液体アルキル鎖長により相分離温度が変化する理由を分子レベルで解明することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イオン液体は低揮発性から環境にやさしい抽出溶媒として注目されており、イオン液体-分子性液体混合溶液の温度変化に伴う相分離を応用した均一液-液抽出法が研究されている。相分離後の上相と下相は、それぞれ、ニートな分子性液体とイオン液体ではなく、少量のイオン液体または分子性液体が混合した分子性液体リッチ相とイオン液体リッチ相である。したがって、この相分離現象を応用すれば目的物質をその極性に応じて上相や下相に抽出することが期待できる。しかし、上相や下相の組成及び溶媒物性といった基礎的データはない。本研究の目的は、相分離メカニズムを分子論的に解明し、イオン液体の抽出溶媒としての応用を拡大することにある。
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