研究課題/領域番号 |
18K05042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
安池 智一 放送大学, 教養学部, 教授 (10419856)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | プラズモン / 単一原子層 / ホットキャリア / 非エルミート系 / 電子ダイナミクス / 非エルミートハミルトニアン / 二次元系 / 単原子層 / 積層構造 / 位相緩和 / 電子相関 / ジェリウムモデル / キャリア動力学 / 化学反応 |
研究成果の概要 |
プラズモン物質は多数の電子正孔対のコヒーレントな重ね合わせ状態として強い光学応答を示す。本研究では,コヒーレンスが失われて生じるホットキャリアの各種化学素過程への利用が進む状況に鑑み,ホットキャリア生成機構の解析を行った。その結果,単一原子スケールの微細構造を導入した物質界面が平衡状態から著しく外れたエネルギー分布を持つキャリアを生成することが明らかとなり,単一原子層構造がホットキャリア特有の反応を実現する反応場として最適であることを見いだした。また,短パルス励起によれば電子正孔対の空間分布の制御ができることも明らかとなり,プラズモンケミストリーにおける反応系構築の指針を確立することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラズモン励起の研究は,これまで物質近傍に形成される強い近接場の利用にその主眼があったが,励起時に生成される高エネルギー電子正孔対の物質・エネルギー変換過程への応用にも注目が集まっている。本研究では,電子正孔対の生成過程の解析により,物質界面に導入した単一原子層が高エネルギー電子正孔対の生成効率を著しく増大させることを明らかにした。本研究で得られた設計指針によって,高効率な光電変換・人工光合成を可能とするプラズモン反応系の合理的構築が大きく進展するものと期待できる。
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