研究課題/領域番号 |
18K05046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
伴野 元洋 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 講師 (40432570)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 振動分光 / レーザー分光 / 光音響 / 空間位相変調 / 補償光学 / 深部計測 / 顕微分光 |
研究実績の概要 |
本年度は,本研究において目標としている高光散乱体深部からの振動分光学的信号計測を行うための装置に関して,その要素技術の開発を行った。 まず,ピコ秒近赤外パルスレーザーを励起光源とした光音響分光装置を開発した。本装置では,深部の計測に対して有効な,波長1100 nmのレーザー光を励起光とした。さらに,ピコ秒の時間幅を持つパルス光を励起光源とすることによって,二光子励起過程にも対応可能とした。この光を電気光学素子に導入し,10 MHzの周波数で振幅変調を施した。その後に,対物レンズを用いて試料に集光した。試料から発生した光音響信号である超音波は,振動数10 MHzの帯域を検出中心とした超音波トランスデューサーで検出し,その強度をロックインアンプによって増幅することによって,感度の高い光音響信号を計測可能とした。 本装置の試験試料として,墨汁を含ませたアガロースゲルを,添加物なしのアガロースゲルで挟み込んだものを用いた。この墨汁を含有する部分に,上述した近赤外光を照射した結果,光音響信号が発生し,検出できた。この結果によって,本研究課題の一つの要素技術である「近赤外光照射による光音響信号計測」に成功した。 続いて,本研究課題のもう一つの要素技術である,空間位相変調器を用いた波面整形による補償光学プログラムを開発した。本研究では,この補償光学技術によって,試料深部において入射光をタイトに絞り込むことを目的の一つとしている。空間位相変調器を,上述した近赤外光音響分光装置に導入し,遺伝的アルゴリズムを基に開発した自作のプログラムを組み込んだ。上述したサンドイッチ型アガロースゲルの真ん中の層である「埋もれた」墨汁含有層からの光音響分光信号に本技術を適用した結果,その信号強度を30%程度増強することに成功した。 このように,生体のような高光散乱体深部の分光計測に対しての要素技術の整備が完了した。
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