研究課題/領域番号 |
18K05047
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
|
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
芦野 慎 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (70247435)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | グラフェン / ナノフレーク / 原子間力顕微鏡 / ケルビンプローブ法 / 機械的劈開法 / 表面電位分布 / 仕事関数 / 大気中へき開 / P形ドープ / N形ドープ / P-N接合 / Configurational Energy / Bending Modulus / Gaussian Modulus / Adhesive Energy / Force Field Spectroscopy / Atomic Force Microscopy / グラフェンナノリボン / ブリッジ構造 / 曲げ抵抗(Bending Rigidity) / ガウス率(Gaussian Modulus) / 3次元力場分光法 / 熱エネルギー / 熱的ゆらぎ / 変換効率 / 原子振動 / 引力相互作用 / 電気エネルギー / 表面ポテンシャル / 原子移動 / 鉛直(縦)振動 / SWNT / フリースタンディング / 減衰力分光法 / 3次元力場分光 / 時間分解分光 / エネルギー変換 |
研究成果の概要 |
本研究は、カーボンナノチューブの原材料である、炭素が2次元的に結合した厚さ1原子のシート状物質グラフェンについて、原子間力顕微鏡にケルビンプローブ法を組合わせた複合計測法に特化して研究を行った。一辺のサイズが1マイクロメートル以下の、ナノフレーク状のグラフェンを対象にし、これまで報告例がない、表面構造と表面電位の高分解能同時観察に成功した。測定に使用した探針の仕事関数を高精度に求めることで、1原子層のナノフレーク状グラフェンとその上に積層した非常に小さな積層部分の仕事関数の導出に成功した。ナノフレーク状グラフェンには、従来報告されているp型領域とともにn型領域が含まれていることを発見した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフェンを光・電子デバイスへ応用する試みが、半導体産業を中心に近年活発に行われるようになって来ている。2000年代初頭に粘着テープを用いた劈開法によるグラフェンの生成に成功した当時から、グラフェンはp型ドープされることが知られていた。グラフェンをn型にドープする方法が国内外をこれまで問わず活発に行われてきたが、どれも大規模で複雑な装置を必要としていた。本研究では、ナノフレーク状の単原子層グラフェンが自然発生的にn型にドープされることを世界で初めて発見した。この発見を通じ、今後、製造過程の大幅な簡素化が図られることが予想され、グラフェンの光・電子デバイスへの応用が一層活発化されると期待される。
|