研究課題/領域番号 |
18K05052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
石田 豊和 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (70443166)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 理論計算化学 / QM/MM計算 / 分子動力学計算 / 自由エネルギー計算 / 酵素反応機構 / バイオマス分解酵素 / Glycoside hydrolase (GH) / キシラナーゼ(Xylanase) / キシラナーゼ (Xylanase) / 基底状態不安定化 / 基質歪み / Glycoside hydrolase(GH) / グリコシル化反応 / 基質不安定化 / 電子状態計算 / 複合シミュレーション / 反応遷移状態/中間体 / 酵素機能改変 |
研究成果の概要 |
本課題では、非経験的量子計算と経験的分子力場を融合したQM/MM計算を基とする複合シミュレーション技術の開発/拡張を行うと同時に、典型的なバイオマス分解酵素の一つであるキシラナーゼのグリコシド結合分解過程の詳細を解明した。中性子構造を用いて酵素基質複合体の精密な分子モデリングを実行し、グリコシド結合分解過程のエネルギー変化を自由エネルギーレベルにて計算したところ、反応の律速段階は通説であるプロトン移動ではなくグリコシド結合の切断段階であり、この過程においてごく短時間ながら反応中間体が生成しうることを理論計算の視点から初めて明快に示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内で起こる各種化学反応を触媒するのが酵素であるが、多数の実験構造が解明された現在においてすらその反応機構が完全解明された酵素はなく、酵素の機能改変や新規酵素の分子設計など現代化学が解決すべく問題に対して、分子スケールでの酵素反応機構解明は理論計算化学分野に課された重要課題の一つとなっている。
自然界に普遍的に存在する酵素の触媒メカニズムを完全に理解し、酵素触媒反応を制御するための化学的知見を提供することは、基礎科学研究において、そして各種化学産業への応用展開も含めて非常に重要な意義を持つ。
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