研究課題/領域番号 |
18K05084
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
池田 俊明 東海大学, 理学部, 講師 (40560363)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機色素 / 固体発光 / 凝集誘起発光 / 超分子集合体 / ホストゲスト化学 / 発光性有機色素 / 刺激応答性発光 / 円偏光発光 / ナフタレンイミド / 有機白金錯体 / 配列制御 |
研究成果の概要 |
π共役系色素の多くは凝集状態において発光性が低下する凝集起因消光(ACQ)を示す。これは、凝集状態において積層構造を形成しているためであり、積層構造を形成できない色素であればACQを避けることができると期待される。そこで、本研究では立体的に積層構造を形成できないと考えられる分子を設計し合成した。UV-visおよび蛍光スペクトルを用いて溶液と固体での光学特性について検討したところ、THFと水の混合溶媒において水の比率が増加すると発光が増強することが確認された。これは凝集誘起発光増強(AIEE)と呼ばれる現象であり、今回合成した分子が凝集状態において優れた発光性を有することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発光性有機分子は有機ELをはじめとした有機エレクトロニクス材料などへの応用が期待される。発光性有機分子の実用化に向けては固体での発光性が重要となる。しかし、有機色素は凝集状態において凝集起因消光(ACQ)のために発光が弱いという課題がある。本研究で提案したプロペラ構造を導入した有機色素は、凝集状態においても色素のπ―πスタッキングを妨げることが可能である。その結果、凝集することによって発光が130倍に増強する凝集誘起発光増強(AIEE)特性を示すことを見出した。プロペラ構造は様々な有機色素に適用可能な一般的な構造であり、本研究の成果は有機色素の固体発光への新たな道筋を示したと言える。
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