研究課題/領域番号 |
18K05087
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷 文都 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (80281195)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アズレン / ヘリセン / 不斉 / 酸化 / ラジカル / 電子スピン / チオフェン / パイ電子 / パイ電子系 / 光物性 / カチオンラジカル / 光学活性 / 酸化還元 / HOMO-LUMOギャップ / キノン / パイ共役系 / 光学特性 |
研究成果の概要 |
らせん型構造を持つ不斉ヘリセンのラジカル種は単一の分子内に不斉と電子スピンの両方を有する(二つの対称性が破れている)という希有な特徴を有し、基礎科学および応用の両方の観点から興味深い化学種であるが,その例は極めて限られている。本研究では,ヘリセンの安定ラジカル種を得ることを目的として、電子供与性の高いイソベンゾチオフェンと 1,1’-ビアズレンから構成されるヘリセン(AIBTh と命名)を合成した。 AIBThはアズレン骨格を含む世界初の不斉ヘリセンである。AIBThの一電子酸化反応により、 室温、空気中で安定なカチオンラジカルを単離し,そのX線結晶構造や特異な電子構造を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単一の分子内にキラリティと電子スピンの両方を有するヘリセンのラジカル種は基礎科学および工学的応用の両面から重要でありながら,不安定であるために,その実例は極めて限られていた。本研究では,この課題の解決に取り組み,アズレン骨格を採用した新しい化合物を合成し,安定なラジカル種を得ることにも成功した。ヘリセン化合物の安定ラジカル種を得るための有用な知見を明らかにした点に学術的な意義がある。
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