研究課題/領域番号 |
18K05092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
長谷川 真士 北里大学, 理学部, 講師 (20438120)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ねじれ化合物 / キラル化合物 / 蛍光 / 円偏光発光 / π共役系化合物 / 円二色性スペクトル / 円偏光発光スペクトル / 環状化合物 / キラリティー / CDスペクトル / X線結晶構造解析 / パイ共役系 / 二重ラセン / シクロファン |
研究成果の概要 |
[2.2]パラシクロファン(PC)やビナフチルを起点としてねじれたπ共役系化合物を合成し、その構造とキラル光学特性について調査した。2つの[2.2]PCを互いにフェニレンで架橋した化合物はX線結晶構造解析から二重らせん構造を持つことが明らかとなった。また、軸不斉ビナフチルをカップリング反応によって二量化した化合物も二重にねじれながら8の字状の構造を持つ。これらはいずれもキラルな発光色素であり、顕著な円偏光発光特性を示した。特に架橋ビナフチルからなる剛直な環状化合物は、円偏光発光において通常の有機化合物より高い非対称性因子(g = 0.015)を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ねじれた構造を持つ化合物はキラリティーを生じることがあり、化合物が持つ光学特性は右回りまたは左回りのどちらかの偏光を特異的に吸収または発光する。特に、キラルな発光体から生じる円偏光発光を示す材料は、偏光が関与する次世代の光学材料に期待されるが、構造とキラル光学特性との相関には不明瞭な点が多い。本研究では合成したキラル化合物が顕著なキラル光学特性を示すことを実験的に明らかにし、理論計算を用いてその原因を明らかにした。従って本研究の成果は優れたCPL色素の分子設計の指針となり、今後、優れたCPL材料およびそれを利用した光学素子の開発につながるものである。
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