研究課題/領域番号 |
18K05117
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三野 孝 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40302533)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 不斉配位子 / 不斉合成 / ねじれ / オレフィン / ホスフィン / パラジウム / P,オレフィン型不斉配位子 / 炭素-窒素結合軸不斉 / ジアステレオマー / 触媒反応 / ロータマー / 擬似軸不斉 / パラジウム触媒 / 遷移金属触媒 / キラリティー |
研究成果の概要 |
本研究では、容易に軸が回転するため軸不斉を持たない化合物を利用して、キラル情報が伝達されることで効果的な不斉環境が構築できるキラル情報転写伝達型不斉配位子を開発を中心に行なった。具体的には分子内にキラル部位を配置することで、このキラル情報が擬似軸不斉部分に転写・伝達されることで効果的な炭素窒素結合間の結合にねじれが生じる化合物を合成した。それらを不斉配位子として用いた触媒的不斉反応を行ったところ、炭素窒素結合間の結合にねじれによって発現した不斉環境が効果的に触媒反応場に作用することで、高い立体選択性で目的の触媒的不斉反応の生成物が得られることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、新しい不斉配位子の概念として、単に中心不斉や軸不斉による直接的な不斉環境を利用した反応場を利用した触媒反応ではなく、中心不斉の不斉環境から誘導される新たな軸のねじれを利用した関節的な不斉環境を利用した反応場を利用した触媒反応の開発を行なった。設計した化合物は、予想通り中心不斉の情報が軸のねじれに転写され、さらに1炭素離れたオレフィン部分に触媒金属が配位するにもかかわらず、パラジウム触媒による触媒的不斉アリル位置換反応の効果的な不斉配位子として作用し、学術的だけでなく、医薬品合成の基盤となる触媒設計に関する知見を与え、社会的にも意義ある結果である。
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