研究課題/領域番号 |
18K05120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
西井 良典 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (40332259)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シクロプロパン / 不斉合成 / 有機化学 / 炭素炭素結合切断 / 中心不斉 / 軸不斉 / 生物活性物質 / 抗ウィルス活性 / 高エナンチオ選択的 / 高ウィルス活性 / 全合成 / 不斉変換 / 不斉転写 / 開環 / 環化 / 生物活性 / リグナン / 多置換シクロプロパン / 四置換シクロプロパン / 五置換シクロプロパン / シクロプロパン開裂 / ニランシン / 有機分子触媒 / シクロプロパン化 / 環開裂 / 光学活性 / 生物活性天然物 / ホモマイケル付加 / 不斉全合成 |
研究成果の概要 |
四置換および五置換D-A シクロプロパンの不斉合成法を開発し、合成した D-A シクロプロパンを鍵中間体とする中心から中心への不斉転写および中心から軸への不斉変換を見出した。また、これらの反応は詳細な検討結果とともに反応機構も解明しフルペーパー化した。一方、見出した反応を鍵反応とする生物活性リグナン類の不斉合成も達成した。それらの中で、ニランシンについては両対掌体を合成し、それらの抗ウィルス活性を行った結果、インフルエンザウィルスに対しては (-)-体のみが活性を示し、B型肝炎ウィスルに対しては (+)-体と (-)-体の両方が活性を示した。すなわち、不斉とウィルス活性の相関を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多置換シクロプロパンの不斉合成を見出したことは、立体的混み合いに起因して合成困難となる化合物群の新規合成法の道を拓いた点で、学術的意義を持つ。特にシクロプロパン類は医薬農薬に多く見られる化合物である点で社会的意義を持つ。一方、シクロプロパンのC-C結合切断を伴う反応では、不斉転写および不斉変換は分子上に不斉構築した中心不斉を効率的に最終段階に伝播し、あるいは、中心から軸へ不斉の種類を効率的に変換する点で、分子の不斉資源の効率的な活用法を開発した点で学術的意義は高い。これらの不斉反応を実際に生物活性物質の合成に応用し、不斉環境とウィルス活性の相関を明らかにした知見も学術的かつ社会的意義が高い。
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