研究課題/領域番号 |
18K05140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
安部 聡 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (40508595)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | タンパク質結晶 / 多角体 / 人工酵素 / 固体触媒 / カスケード反応 / 有機金属錯体 / 人工金属タンパク質 |
研究成果の概要 |
本研究では、細胞内で形成されるタンパク質結晶を用い、その内部空間に複数の金属錯体や酵素を固定化し、カスケード反応を触媒する人工触媒の創製を目指した。昆虫細胞で結晶化する多角体結晶へPd錯体とIr錯体の固定化を試みた結果、Ir錯体、Pd錯体の順に結晶と反応させた複合体では、ICP-MSの結果、Pd、Ir錯体の存在を確認した。今後は触媒反応活性のための分子設計を行う。一方で、多角体結晶に加水分解酵素であるリパーゼと脱水素酵素であるアルコールデヒドロゲナーゼを内包した結晶を作成し、これらの結晶がカスケード反応を触媒し、固体触媒として高い活性と繰り返し利用可能なことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、極めて高い安定性をもつ多角体結晶を利用し、アミノ酸置換や欠損による触媒活性中心の最適化や基質の取り込み、拡散制御を試み、様々な反応条件下での活性制御が可能な反応場を構築した。また、細胞内で形成されるタンパク質結晶を利用するため、将来的には、細胞内での触媒反応も可能となり、触媒科学だけでなく、生体機能を制御する人工酵素の創製も可能となる。さらに、本研究で使用した多角体結晶は、細胞内で酵素の内包を完結し、乾燥や熱に対して高い安定性をもつため、タンパク質精製の高速化やタンパク質の長期保存と放出活性化など、生体機能材料の合成に止まらず、医薬品開発などへも応用可能な分子技術である。
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