研究課題/領域番号 |
18K05146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝義 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (80249953)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 絶対自然分晶 / キラリティ / ランタノイド / 多核錯体 / ホモキラル集積 / 完全自然分晶 |
研究成果の概要 |
本研究は、物質が結晶化する際に常に片方の掌性を持つ光学活性結晶のみが析出する、絶対自然分晶と称する現象の発現機構を解明することを目的とした。光学活性を持たない三脚状配位子と遷移金属及びランタノイド金属塩から生成する陽イオン性三核錯体を含む塩の溶媒和結晶を研究対象とし、様々な金属イオンの組合せや対イオンおよび結晶化溶媒の種類、異なる結晶化条件下での結晶化挙動の相違を検証した。その結果、遷移金属のd電子数及びランタノイドイオンのf電子数がこの特異な結晶化挙動の発現に寄与していることを確認できた。さらに、この化合物の結晶表面では通常のホモキラル認識が起こっており、結晶キラリティの誘導が可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然界及びそこに生きる生命体が片方の鏡像体のみで形成されていることはよく知られた事実であるが、そのキラリティがどのように発現したのかは、現代科学の重要な未解決問題の一つである。本研究において、光学活性源を含まない材料から生成する結晶性化合物に自発的なキラリティ発現が生じる原因を解明する事ができれば、その学術的な意義は基礎化学に限らず、あらゆる自然科学分野において非常に大きい。また、生成するキラル結晶から有用な固体触媒を開発できれば、光学活性源を必要としない完全不斉合成を達成する可能性が生まれ、精密医薬品合成をはじめとする化学工業界に与える社会的な意義も大きい。
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