研究課題
基盤研究(C)
プロトンと電子が連動移動可能なレドックス活性配位子として、インジゴや4,7-ベンズイミダゾールキノン部位をもつ錯体を新規に合成し、プロトン-電子移動連動系(PCET)について検討した。インジゴを二座配位子とするルテニウム錯体では6段階の1電子移動過程が起こり、錯体がCO2還元の触媒として働きCOおよびギ酸の生成を確認した。また、三座配位子2,2’-(2,6-ピリジンジイル)ビス(ベンズイミダゾールキノン)および二座配位子(2-ピリジル)イミダゾールベンゾキノンをもつルテニウム錯体では、多段階電子ープロトン移動が起こることを電気化学測定や生成物のX線構造解析から明らかにした。
水環境下で、水を電子源としてエネルギー蓄積できるシステムを構築することはSDGsとして重要な課題である。それを実現するために、プロトン-電子移動の連動可能なレドックス活性配位子をもつ錯体を合成し、小分子の活性化のレドックス触媒およびプロトン共役電子移動に伴うエネルギー蓄積として利用できるか検討した。その結果、生体膜の光合成系でその重要性を指摘されているキノン部位をもつ錯体では一電子還元体の不均化により、二電子還元体が生成することが可能であることが分かった。レドックス活性配位子の多電子還元が、プロトンの連動した付加により、高エネルギー状態として保持できることが分かった。
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (13件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (1件)
Electrochimica Acta
巻: 362 ページ: 137090-137090
10.1016/j.electacta.2020.137090
Faraday Discussions
巻: 213 ページ: 99-113
10.1039/c8fd00098k
Angew. Chem. Int. Ed.,
巻: 58 号: 25 ページ: 8463-8467
10.1002/anie.201903117
ACS Applied Energy Mater.
巻: 2 号: 9 ページ: 6472-6483
10.1021/acsaem.9b01060
J. Mater. Chem. C,
巻: 7 号: 40 ページ: 12491-12501
10.1039/c9tc04192c
Review of Polarography
巻: 64 ページ: 59-70
130007499260
http://www.chem.chuo-u.ac.jp/~iimc/