研究課題/領域番号 |
18K05199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
岡田 敬志 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30641625)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 白金族金属 / 水溶化 / 酸化 / 錯形成 / リサイクル / 溶融媒体 / 白金族錯体 / 錯体の形成挙動 / 価数 / 配位子 / 難水溶性白金族化合物 / 化学状態 / 配位数 / 加熱雰囲気 / 反応容器の材質 / アルミナ / パラジウム水溶化率 / アルカリ金属種 |
研究成果の概要 |
白金族金属(PGMs)リサイクルにおいて、有害な王水等を使用せずにPGMsを溶解するため、溶融アルカリホウ酸塩中でPGMsを水溶性化合物に変換する技術について研究した。分光法などで化合物形態を調べ、媒体の組成(カチオンやアニオン種)や加熱時間が及ぼす水溶化効率への影響も検討した。PGM化合物は水溶性と希酸溶解性の形態をとり、後者にはPGMs、Al、B、アルカリ金属が含まれていた。構成成分の割合や化学状態によって溶解性が変化し、PtやPdは水溶性、Rhは希酸溶解性の形態をとる傾向があった。媒体のアルカリ金属種(Li, Na, K, Cs)を検討した結果、カリウム系での水溶化効率が最も高かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のPGMリサイクルでは、強力な酸化剤を有する酸(王水、塩素ガスと塩酸)を用いてPGMsを溶解する。これらの酸は腐食性が高く有害であり、環境負荷低減の観点から使用を避けることが望ましい。本手法をPGMリサイクルに応用することができれば、クリーンな水によるPGM溶解プロセスを開発することにつながるため、社会的に意義がある。また、PGMsと他成分の複合酸化物を対象とし、水溶性の形態に変換することに着目した点に特色がある。アルカリホウ酸塩媒体における水溶性PGM複合酸化物の生成挙動に関するデータは、水溶化反応の制御方法を確立するうえで有用であり、学術的に意義がある。
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