研究課題/領域番号 |
18K05211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
芝崎 祐二 岩手大学, 理工学部, 准教授 (90323790)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ポリフェノール / 合成高分子 / 抗菌 / 抗酸化 / タンパクカプセル化 / 生体適合性 / アルブチン / カテキン / ウシ血清アルブミン / 重合 / アルブミン / ポリマー / ミセル / 細胞毒性 / MTTアッセイ / 酸化重合 / 抗菌性 / 天然フェノール / 酸化カップリング重合 / ドラッグデリバリー / カチオンブロック共重合体 |
研究成果の概要 |
水中におけるアルブチン(Arb)の酸化重合によりポリアルブチン(PArb)を合成し、アルキル基の導入を行い、ミセル形成能を付与、各種特性を評価した。C8基を30%導入したPArbは最小の臨界ミセル濃度(CMC)1.3mg/mLを示した。ミセルはワーム状で、アルキル置換種、置換度に応じてその形態を変えた。ポリマーはHeLa細胞、L929細胞に対して測定濃度範囲内で無毒であった。一方、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対してポリフェノールとしては高レベルの抗菌性を示し、高分子量化により抗菌性が増幅された。また、βカロテンの退色試験、ならびにDPPHのラジカル消去実験により高い抗酸化性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
合成高分子はその利便性から私たちの住環境の向上に貢献してきたが、地球温暖化問題の中、化石資源からの脱却は喫緊の課題である。アルブチンは美白効果と高い生体適合性の認められる化合物であり、多くの化粧水に含まれている。現在、酵素反応によるヒドロキノンとグルコースの縮合により合成されている。私たちはアルブチンを水中で反応させることで、アルブチンは連続的に結合したポリアルブチンが生成することを見出し、それがこれまでにない機能(抗菌、抗酸化、吸着、タンパク包接)を示すことを明らかとした。この新化合物は従来の合成高分子とは全く異なる高機能天然由来化合物であり、環境調和型新素材として活用が期待される。
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