研究課題/領域番号 |
18K05221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35010:高分子化学関連
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
大石 智之 成蹊大学, 理工学部, 助教 (80582973)
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研究分担者 |
横山 明弘 成蹊大学, 理工学部, 教授 (50343637)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ベンゾオキサザボリン / 重縮合 / 有機構造体 / 含ホウ素ヘテロ環化合物 / 動的共有結合 / 脱水縮合 |
研究実績の概要 |
申請者はアミノベンジルアルコール誘導体とフェニルボロン酸の反応において、反応系中の水を除去しなくても均一な反応条件で共役系含ホウ素ヘテロ環化合物のベンゾオキサザボリン誘導体が得られることを見出している。本研究ではベンゾオキサザボリンを基本骨格とする有機構造体の構築およびボロニル基の保護基としてのベンゾオキサザボリンの有用性について調べている。本年度は(1)ベンゾオキサザボリン化合物の熱力学的安定性に基づく有機構造体の合成、(2)ベンゾオキサザボリン化合物の直接鈴木-宮浦カップリング反応について検討した。 (1)ではオルトターフェニル骨格およびビフェニル骨格からなる屈曲した構造のモノマーを重合条件下で縮合した大環状化合物の合成における反応条件の最適化を行った。その結果、モノマーの初期濃度を薄くし、反応液に少量の水を添加するとオリゴマーやポリマーの生成が抑制されて収率良く環状物が得られることが明らかになった。一方、ビフェニル骨格モノマーでは用いる芳香族ジボロン酸をメタ置換体にすることで環状物が収率良く得られた。また、アミノベンジルアルコールユニットを3つ有するモノマーを用いることでベンゾオキサザボリンを有する共有結合性有機構造体 (COF) も得られることを見出した。(2)では反応液に水を添加すれば、ベンゾオキサザボリンが加水分解されてハロゲン化アリールとの直接鈴木宮浦カップリング反応が進行すると考えたが、予想に反して水を添加しなくてもベンゾオキサザボリンは単体でハロゲン化アリールと反応することが明らかになった。また、反応性の高いホウ素化合物が反応系中に存在する場合ではベンゾオキサザボリンはハロゲン化アリールと反応しないことが分かった。この反応性の違いを利用することで、ホウ素化合物の脱保護を必要としない段階的なカップリング反応によって収率良くオリゴアレーンを得ることができた。
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