研究課題/領域番号 |
18K05244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
植原 弘明 関東学院大学, 理工学部, 教授 (00329210)
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研究分担者 |
岡本 達希 関東学院大学, 工学総合研究所, 研究員 (00371550)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 分子動力学シミュレーション / 量子化学計算 / ポリエチレン / 界面活性剤 / 水クラスタ / 逆ミセル / 抑制効果 / 水トリー / 水クラスター / 水トリ― / 分子動力学 |
研究成果の概要 |
これまでに、ポリエチレン中に界面活性剤を添加すると水トリー抑制効果があることが実験的にわかっていた。しかしながら、水トリー抑制メカニズムに関しては不明なままであった。そこで本研究では、ポリエチレン、界面活性剤、水分子間の分子間相互作用を考慮し、分子動力学シミュレーションと量子化学計算を使用して解析を行った。その結果、水分子は凝集して水クラスタを形成し、界面活性剤の親水基が水クラスタ側に配向して逆ミセルを形成することがわかった。これにより、過飽和の状態で存在している水分子を界面活性剤が取り囲んで可溶化し、この水分子の可溶化によって水トリーが抑制されることを分子レベルで証明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義としては、交流高電圧電力ケーブルの絶縁劣化・絶縁破壊の原因の三分の一を占めている水トリー劣化現象を抑制することに対して、本研究で添加した界面活性剤は極めて有効であることを分子動力学シミュレーションと量子化学計算を活用することで理論的に分子レベルで示すことができた。また、社会的意義としては、電力ケーブル、回転電機の絶縁部などの電気絶縁分野における高分子絶縁材料の特性向上や水トリー発生・進展メカニズムのさらなる解明に貢献することが考えられる。
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