研究課題/領域番号 |
18K05253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池田 進 東北大学, 材料科学高等研究所, 准教授 (20401234)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 有機半導体 / 分子動力学シミュレーション / 薄膜 / 核生成 / 臨界核 / 結晶成長 / ペンタセン / 核形成 / 分子配向 / 薄膜成長 |
研究成果の概要 |
分子動力学(MD)シミュレーションによって有機半導体の核生成、薄膜成長のメカニズムを分子レベルで解明することを目的とし、特に、棒状有機分子が基板表面に立った状態で配列して成長するという普遍的現象に焦点を当てた。具体的には、基板上で立った状態にあるペンタセン分子が集合したクラスターの安定性をMDシミュレーションで調べ、10分子を超えると横転する(分子が寝る)ことなく安定して存在でき、更なる成長も可能であることがわかった。この臨界核と考えらえる10分子クラスターの詳細なMDシミュレーション結果を、古典的核生成理論に基づいた計算結果とも照らし合わせ、臨界核が示す確率論的挙動を理解するに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代電子デバイス用材料として期待される有機半導体には、物質固有のキャリア移動度が無機半導体に比べ小さいという問題があるが、薄膜化してデバイスに用いる場合、粒界や分子配列の乱れによって移動度は更に小さなものとなる。移動度最大の高品質薄膜を得るためには、核生成、薄膜成長のプロセスを完全に制御する必要があり、その基礎として、分子レベルのメカニズム解明が必須となる。本研究では、棒状の有機半導体分子が基板表面上で立った状態で配列するという普遍的な現象に着目し、その要因を分子動力学シミュレーションによって明らかにした。有機エレクトロニクスによる社会貢献の基盤となる基礎的知見を提供するものである。
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