研究課題/領域番号 |
18K05254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 (2019-2020) 東北大学 (2018) |
研究代表者 |
高林 康裕 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (90769655)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 超伝導 / 分子性固体 / 金属内包フラーレン / 磁性 / フラーレン / 複合材料・物性 |
研究成果の概要 |
金属内包リチウムイオン内包フラーレン (Li@C60)は、その電子的特性、構造、応用の可能性に近年、注目があつまっている。しかしながら、既存の中性のLi@C60の作製方法は効率的でなく、時間がかかる。我々はデカメチルフェロセンを用いることで化学的に還元するという、簡便で、信頼性の高い、効率的な中性のLi@C60の合成方法を開発した。作製した固体試料について、X線回折、ラマンおよびEPRを用いて研究を行った。化学還元で作製したLi@C60は、ダイマー化した(Li@C60)2となっていることを発見した。今回の研究結果は、拡張π電子系機能性分子材料を研究する材料化学者の研究にも直結するものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで代表者らは、フラーレン化合物のTc、金属-絶縁体転移、反強磁性転移などの物性を圧力および組成変化により、物理的・化学的に電子状態を変化させることで制御可能であると実証してきた。さらなる高機能化を目指す鍵の一つとなるのが金属内包フラーレンである。内包した原子の種類、価数といった自由度が加わる他、C60ケージ外の空隙に自由に金属や分子を入れられるようになることによって、金属ドープC60の超伝導などの性能の限界を生み出していた多様性の壁に風穴を開けることが可能となる。今回、中性のLi内包C60の簡便な大量合成法を開発したことで、分子性超伝導体の研究がより進むと考えられる。
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