研究課題/領域番号 |
18K05282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
豊嶋 剛司 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60447076)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 結晶成長 / リン酸カルシウム / モルフォロジー |
研究成果の概要 |
第二リン酸カルシウムの粒子形状制御技術の確立を目的とし、原料溶液を超音波ネブライザーでナノミスト化し、原料混和速度を抑制することで粒子形状の経時変化を詳細に追跡した. 旧来法で得られてきた平板状(2次元)や花冠状(3次元)に加えて、新たに針状(1次元)の粒子が得られる結晶成長環境を明らかにした.異方的成長が実現する環境は、結晶表面の帯電状況が陽イオンであるカルシウムイオンの空間分布に影響を及ぼすくらい濃度が低い初期過程に限定されることが明らかとなった. 得られた結果を元に異方的溶解性を有するクエン酸イオン共存環境での検討実験を行った所、長板化や花冠状粒子を形成する個々の花弁の針状化に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第二リン酸カルシウムの溶液合成では反応に水素イオンの放出を伴う.反応時の濃度変化にpH変化も伴うため結晶の溶解度が変化する.そのため溶液混和の精密制御が重要であり、ナノミスト噴霧による溶液混和抑制法の成果は、溶液の混合合成で得られる他の結晶系にも波及効果が期待される.また、合成初期過程における形状変化観察の重要性について改めて発信されることも意義があると言える. 粒子形状変化は表面状態の変化に伴う化学的特性だけではなく、粉体の操作性という物理的特性にも影響を及ぼし、材料を変更せずに性能を向上させうる.同じ化学物質であれば操作性も同一と思われる先入観を変え、材料科学の重要性を改めて宣伝できた.
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