研究課題/領域番号 |
18K05284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
中野 智志 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主幹研究員 (50343869)
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研究分担者 |
藤久 裕司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (90357913)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 水素化物 / ヒドリド / イオン伝導 / 高圧 / 相転移 / 超高圧 / ヒドリド伝導 / 高温高圧 / 水素化 / 超イオン伝導体 |
研究成果の概要 |
BaH2の高温高圧相図を約70GPa, 600℃までの範囲で調べ、高圧相HP1は超ヒドリド伝導を示す高温相HTと同一相(高温高圧相)であることがほぼ明らかとなった。さらに第二高圧相HP2との相境界線を調べ、超ヒドリド伝導相の安定条件を調べた。また、DFT計算からもHP1は既に報告されているHTの構造と同様のNi2In型構造であり、HP2はAlB2型構造であることが明らかとなった。水素の位置や挙動を実験的に求めるため、高圧中性子回折を高圧ラマン散乱を行った。また、BaH2と高圧水素は室温で反応し、従来の報告とは異なるBaHx多水素化物が生成することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイナスの電荷を持つ水素イオン(ヒドリド)がイオン伝導を担う水素化物は、革新的なデバイスの担い手になり得ると期待されています。本研究では、その中でも最も単純な2元素からなるBaH2について、構造と物性を明らかにする基礎研究を行いました。約70GPa, 600℃までの範囲でBaH2の構造変化をX線回折で調べるほか、計算科学的手法により、高圧下で現れる高圧相は、高温で現れて超ヒドリド伝導を示す高温相と同じ相であることが明らかとなりました。また、BaH2と高圧水素は室温で反応し、イオン伝導を担う水素をより多く含む多水素化物が生成することを見出しました。今後、伝導メカニズムの解明が進むと期待されます。
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