研究課題/領域番号 |
18K05293
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
嵯峨根 史洋 静岡大学, 工学部, 講師 (70443538)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | Mg金属 / 脱溶媒和 / 配位状態 / マグネシウム金属 / 溶媒和 / 吸着 / "その場"測定 / 交流インピーダンス / 添加剤 / 挿入脱離反応 / 温度条件 / 二次電池 |
研究成果の概要 |
有機電解液中におけるMg金属の電気化学挙動の解明を目的とし、各種添加剤の影響について詳細に調べた。MgCl2およびMg(BH4)2がMg表面の被膜に及ぼす影響について調べた結果、ともにMg表面に吸着し、抵抗成分の原因となるTFSA-の還元分解を抑制することを明らかとした。また、Mg(TFSA)2/グライム電解液におけるMg析出反応の可否を決定する要因として、電解液中のMg2+が適切な溶媒和状態をとることが必要であることを新たに見出した。 これらの成果はマグネシウム二次電池用電解液の設計指針となるだけでなく、Mgの化学に新たな知見をもたらすものであり、学術面・産業面に大きな意義を示すものである。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:金属MgはLiと異なり、電解液由来の還元被膜がイオン伝導性を示さないため、これまで電解液は耐還元性の高さ、すなわち熱力学的な安定性に着目した研究が主流であった。これに対し本研究は溶媒和能力が析出反応の可否を決定する要因であることを見出し、速度論的な議論もまた重要であることを明らかとした。これは有機電解液中でのMgの化学に新たな発展をもたらすものである。 社会的意義:Mgを用いた二次電池は元素戦略的にポストリチウムイオン二次電池として期待が高い一方、実用化には多くの課題がある。本研究は電解液中のMg2+の溶媒和状態と電極反応の相関を議論したものであり、電池設計の指針を与えるものである。
|