研究課題/領域番号 |
18K05325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
中野 修一 甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (70340908)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | DNA二重鎖 / グアニン四重鎖 / ハンマーヘッドリボザイム / 一本鎖ループ / 塩基性タンパク質 / テトラアルキルアンモニウムイオン / ポリアミン / 分子クラウディング / シトシン四重鎖 / キメラ核酸 / アルキルアンモニウム / DNA四重鎖 / テトラペンチルアンモニウムイオン / グアニン四重鎖結合タンパク質 / DNA四重鎖構造 / RGG配列ペプチド / DNAループ / 熱安定性 / 生体ポリアミン / DNA非標準構造 / ジアミン化合物 / DNA / RNA / 構造安定性 |
研究成果の概要 |
細胞内部のクラウディング環境が核酸の非構造部位に与える影響をin vitro実験により検討した。様々な種類の有機化合物あるいはタンパク質が作り出す分子環境における核酸構造の熱力学的安定性を調べた結果、嵩高いカチオン性物質は、DNAやRNAが形成する構造の非構造部位と優先的に結合し、長鎖の一本鎖ループ部位を有する二重鎖と四重鎖を安定化させることを見出した。さらに、ハンマーヘッドリボザイムの触媒活性を向上させることや、グアニン四重鎖の構造変化を引き起こすことも明らかにした。以上の成果から、細胞内部の分子環境では核酸の非構造部位は構造体形成に積極的に関わる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カチオン性の有機化合物とタンパク質が大量に存在する分子環境は、核酸の構造形成、とくに長鎖ループ部位を有する非標準構造の形成に大きな影響を与えることを明らかにした。この知見は、細胞内部のクラウディング環境では核酸の非構造部位がこれまで考えられてきた以上に重要な役割をもつことを示唆している。本研究の成果は、核酸の構造と機能に関する分子クラウディング研究を進展させるとともに、細胞内の核酸構造の解明や機能性核酸の開発に役立つデータとしても有意義である。
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