研究課題/領域番号 |
18K05367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
谷 昌幸 帯広畜産大学, グローバルアグロメディシン研究センター, 教授 (00271750)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | カドミウム / 普通畑土壌 / リン酸肥料 / カルシウム施肥 / バレイショ |
研究成果の概要 |
北海道の大規模畑作地帯には黒ボク土と呼ばれる火山灰土壌が広く分布し、作物生育に不可欠であるリンが固定されるためリン酸肥料を多く施用してきた。しかし、リン酸肥料の原料にはカドミウムなどの有害重金属が含まれ、土壌に蓄積したり、作物に吸収されたりする可能性がある。 本研究の結果、畑土壌にはリンともにカドミウムが多量に蓄積しているものの、黒ボク土ではカドミウムが作物に吸収されにくく、バレイショ塊茎のカドミウム濃度は低いことが証明された。他の土壌が分布する地域でも、土壌酸性を改良したり、カルシウムを含む肥料を施用したりすれば、私たちの健康に影響を及ぼさないことが可能である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、リン酸肥料を多施用してきた北海道の普通畑で生産されたバレイショ塊茎のカドミウム濃度は国際基準を下回っていることが明らかとなった。カドミウム濃度が高い地域では、適切な土壌改良と施肥管理により低下させることが可能であることも示された。 カドミウムは有害な重金属であり、カドミウムを含む作物可食部の摂取により人間の健康に直接的な影響がある。リン酸肥料などに含まれるカドミウムによる影響を明らかにすることは、安全な作物生産に貢献する社会的意義が非常に大きい重要な研究成果である。
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