研究課題/領域番号 |
18K05377
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
浦口 晋平 北里大学, 薬学部, 講師 (20638837)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 有害金属 / 根端メリステム / ファイトケラチン / cad1-3 / 細胞周期 / オーキシン / シロイヌナズナ / 根端分裂組織 / 有害元素 / DNA損傷 / メリステム / 細胞型 / 植物 / 細胞毒性 |
研究成果の概要 |
本研究は,根の発達を制御する根端メリステムに着目し,モデル植物シロイヌナズナを用いて有害元素の根端に対する毒性を解析した。まず,有害元素毒性の表現型解析のための培地条件の最適化を行った。続いて,有機水銀化合物の一種であるフェニル水銀が無機水銀と同様の機序,すなわちファイトケラチン(重金属リガンド)の生合成を誘導・結合によって無毒化されることを明らかにした。ファイトケラチン合成遺伝子AtPCS1は主に根の表皮細胞に発現した。一方,毒性の機序は化学形態によって異なり,根端メリステムの細胞周期・細胞分裂の撹乱,さらに上流のイベントとしてオーキシン恒常性の異常が毒性のターゲットとして示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌中の有害元素は,植物の生育や農業生産を阻害する要因である。有害元素に対する植物の耐性メカニズムの理解はある程度進んだ一方で,根の発達と伸長を制御する根端分裂組織における高い解像度での有害元素の毒性と耐性に関する研究はほとんど見られない。本研究は,モデル植物であるシロイヌナズナの根端メリステム(分裂組織)に着目し,有害元素の無毒化に関わる細胞型を同定し,さらに毒性のターゲットの解明を分子レベルで進めた。本研究をさらに発展させていくことで,世界の不良土壌での農業生産の改善や,植物を用いた環境保全技術への応用が期待できる。
|