研究課題/領域番号 |
18K05419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
水野 康平 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (80342583)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乳酸菌 / ラクトバチルス / 大腸菌 / 共生 / Lactobacillus / 相互作用 / プロバイオティクス / カゼイ / ラクトバシラス / 共培養 / プラスミド / 突然変異 / Lactobacullus / 腸内細菌叢 |
研究成果の概要 |
ある種のラクトバシラスが、貧栄養条件下で隣接する大腸菌細胞とマイクロ共凝集体を形成して効率的に増殖する現象を発見した。この乳酸菌と大腸菌の新しい相互作用のメカニズムを生態学的ニッチの新しい概念「隣接可能型生態学的ニッチAdjacent-Possible Ecological Niche (APEN)」として定義して、そのメカニズムを解明することを目的とした。まず、リステリア用プラスミドpJEBan6の導入に成功した。また、大腸菌とカゼイは、共培養条件で的確に培地交換することで生菌数を維持した。これは、両菌が安定的に相互作用しながら共存できることを示しており、生態学的に重要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳酸菌の1種ラクトバシラスは、腸管において常に少数者(0.1~数%)だが、乳酸や抗菌性物質を生産して菌叢全体を安定化させて、有害菌の侵入を防ぐ。本研究は、多くの栄養素を外部からの供給に依存する乳酸菌が、どのようにして、貧栄養環境で生存するかについて、新しい知見をもたらした。隣接する他種細菌に強力に依存して生育できるこの新しく発見された能力は、腸内環境における乳酸菌の定着や生存戦略についての定説に重要な示唆を与えるものであり、今後、腸内細菌のバランスによる疾患やその予防法などにも重要な視点を与える。 今後、本現象を分子メカニズムまで解明できれば、新しい腸内細菌叢の制御にもつながると期待できる。
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