研究課題/領域番号 |
18K05502
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
足立 はるよ (中嶋はるよ) 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (20595962)
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研究分担者 |
八村 敏志 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (40238019)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 消化管アレルギー / 食物アレルギー性小腸炎 / IL-4 / 骨量減少 / 破骨細胞 / CD69 / 腸炎惹起性記憶T細胞 / 腸管膜リンパ節 / 活性化T細胞 / 記憶T細胞 / OVA23-3マウス / 卵白アルブミン / food allergy / intestinal inflammation / ovalbmin / bone loss / osteoclast |
研究成果の概要 |
本研究は食物アレルギー性小腸炎モデルマウスに併発する骨量減少における腸炎惹起性記憶T細胞の役割をCD69分子を介して解析することを目的としたが、期間中モデルマウスの形質の変化のため中断した。骨形態計測により炎症初期の骨量減少の原因が、破骨細胞の活性化にあることを示した。骨髄中に炎症性多核細胞の増加を認めた。一方、腸炎惹起性記憶T細胞が産生するIL-4の役割を解析し、T細胞はIL-4を産生しTh2型炎症環境を形成し骨量減少に寄与する一方、骨量減少を促す破骨細胞の分化にはIL-4を介さず直接作用することを示した。IL-4は破骨細胞の分化を抑制するがIL-1betaがその機能を阻害することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、食物アレルギー性小腸炎モデルマウスにおいて全身性の各リンパ組織で産生されるIL-4と腸炎惹起性IL-4産生記憶T細胞が消化管アレルギーの腸と骨で異なる機構で炎症形成に作用することを示した。すなわち、卵白食の長期投与により誘導される脱感作状態は、腸炎を軽減するが、臨床的に認識しにくい骨量減少は抑制しないことを示唆した。よって今後の骨量減少を伴う可能性のある消化管アレルギーの治療において、腸管免疫系を経由した寛容誘導における免疫応答の評価を遠隔組織である骨で同様の抑制状態を反映するか見直す必要性を示した点で学術的・社会的意義がある成果である。
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