研究課題/領域番号 |
18K05513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
冨田 理 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 主任研究員 (70758101)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 発酵食品 / メタボローム解析 / メタゲノム解析 / 乳酸菌 / Lactobacillus / マルチオミクス / 発酵スターター / 嗜好性 / 地域伝統発酵食品 / メタボロミクス / 漬物 / メタゲノミクス |
研究成果の概要 |
本課題は先行研究の少ない地域伝統発酵食品の科学的特徴を明らかにするため、複数の包括的分析手法を併用するマルチオミクス解析を活用し、長野県の「すんき」(赤カブの葉の発酵漬物)の乳酸菌叢と成分組成を解析した。その伝統的製造法(スターター菌を用いない自然発酵)を反映してすんきは試料間の特徴差が非常に大きく、マルチオミクスを用いたことでその多様性の詳細な全体像が明らかとなった。また、菌叢・成分・品質(製品pHおよび嗜好性)には相関性が認められ、高い嗜好性につながる各種指標が見出された。乳酸菌L. delbrueckiiを用いて、好ましい特徴に最も近づけることのできる発酵漬物の製造方法の開発に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルチオミクス解析を活用することで、研究例の乏しい地域固有の発酵食品に対してもその特徴に関する情報を一挙に得られることが実証された。発酵食品の菌叢・成分・品質の相関性を網羅的に解析することで、野菜漬物の好ましい風味の付与や、発酵工程における不良の発生要因となる細菌種およびその代謝系を効率的に絞り込むことが可能である。このような包括的解析法の活用は、各種の発酵食品の品質や製造安定性の向上に寄与するとともに、各地域の伝統発酵食品を活用した地域創生にもつながることが期待される。
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