研究課題/領域番号 |
18K05527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 真由美 名古屋大学, 環境医学研究所, 客員研究者 (90596173)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | DNAメチル化 / DOHaD / エピジェネティクス / EPA / DHA / 脂肪酸 / 生活習慣病 / ω3PUFA / エピゲノム |
研究実績の概要 |
DOHaD仮説(胎児プログラミング仮説)の観点より胎生期~乳児期のω3PUFAによるDNAメチル化制御について検討を行っている。本研究において妊娠期~授乳期の母獣マウスがω3PUFAであるEPAまたはDHAの5%(wt/wt)添加食を摂取することにより、新生児期の産仔マウスの肝臓では脂肪酸代謝関連遺伝子の発現が増加することが明らかとなった。これらの遺伝子発現にエピゲノム変化が伴うかを検討するため、制限酵素感受性を利用したMIAMI法により網羅的DNAメチル化解析を行った結果、母獣マウスが妊娠期から授乳期にEPAおよびDHA添加食を摂取することにより新生児期の産仔マウスの肝臓ではDNA脱メチル化が亢進しており、EPAはDHAと比較し、より多くのDNAが脱メチル化していた。さらにEPAおよびDHAによりDNA脱メチル化を受ける遺伝子は共通しているものが多く、パスウェイ解析によりPPAR関連遺伝子、ペルオキシゾーム代謝関連遺伝子、脂肪酸代謝遺伝子群のDNA脱メチル化が亢進していることが明らかとなった。いっぽう母乳に含まれる脂質量は厳密に制御されほぼ一定量含まれているが、脂肪酸組成については母体が摂取する食餌中の脂質に影響を受けることが報告されており、本研究における分析でも母乳成分の脂肪酸は母獣マウスの食餌中の油脂の脂肪酸組成を反映しており、EPAおよびDHAが母獣マウスの食餌由来であることが確認された。したがって母獣マウスの食餌成分であるEPAおよびDHAは、母乳を介して産仔マウスのDNA脱メチル化を誘導し遺伝子発現を増加させる可能性が示唆された。
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