研究課題/領域番号 |
18K05572
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
堀江 智明 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (90591181)
|
研究分担者 |
石川 亮 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (70467687)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 耐塩性 / イネ / 遺伝資源 / Na+輸送 / Cl-輸送 |
研究成果の概要 |
栽培イネと野生イネの戻し交雑自殖系統群(全159系統)を利用して、塩ストレスを被るイネの若い葉身へのNa蓄積を支配する遺伝子座を探索した。その結果、1番および5番染色体に、統計的に有意な量的形質遺伝子座(QTL)が一つ存在することを発見した。責任遺伝子単離には至らず、今後の課題である。一方、Cl蓄積に関しては、栽培イネと耐塩性イネの染色体断片置換系統群(全44系統)を利用して類似の分析を試みるも、諸問題に直面しとん挫した。最終的には、塩ストレス耐性と根のCl蓄積の重要性が示唆され、根に特化した分析により、イネの根のCl蓄積に重要と予想される遺伝子座領域を少なくとも一つ発見した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NaやClの高蓄積を伴う土壌の塩類集積は、アジアやアフリカでの稲作と米収量に深刻な悪影響を及ぼし始めている。栽培イネは、穀類で最も塩ストレスに脆弱であり、耐塩性に優れた栽培品種を作出することが急務である。本研究では、塩ストレス環境下における主たる毒性要素であるNaやClの、イネ体内での分配や蓄積に大きな影響を及ぼすと予想される遺伝子座領域を発見することができた。今後、それらの責任遺伝子の構造や機能を同定することで有用知見を蓄積させ、耐塩性のイネ栽培品種の育種を加速させることができるかもしれない。本研究の成果は、その礎となり得るものである。
|