研究課題/領域番号 |
18K05610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
西澤 隆 山形大学, 農学部, 教授 (10208176)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | つやなし果 / ホウ素 / 摘葉 / オーキシン / トマト / マイクロクラッキング / クチクラ / 剛性 / エピクチクラワックス / ホウ酸 / 果実肥大 / 蒸散 |
研究成果の概要 |
トマトの「つやなし果」(マイクロクラッキング)は,果皮のクチクラ表面に微細な傷ができる生理障害で,できた傷によってクチクラの機能が部分的に阻害されるため,果皮表面からの蒸散量が増加し,合わせて病原菌が侵入しやすくなるなど,果実の日持ち性を大きく低下させる.本試験課題の研究で,培養液中のホウ素濃度を変えることにより「つやなし果」が発生したが,ホウ素欠乏はトマトの受精と種子形成を大きく阻害し,奇形果や落果も多く発生した.そこで受精と「つやなし果」との関係を調べるため,ホルモンバランスを変える摘葉処理やオーキシン処理,蜜蜂による受粉を行った結果,「つやなし果」の発生が抑制された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トマトの「つやなし果」は果実表皮のクチクラ層に微細な亀裂が入る生理障害で,亀裂が入った果実は蒸散量が増加し,病原菌の侵入が容易となるため,日持ち性が悪く商品価値を損なう.今回の研究により,ホウ素欠乏条件下でトマトを育てると,「つやなし果」の発生が促進されることを明らかにした.しかし,ホウ素欠乏はトマトの受精や種子形成にも影響することから,摘葉,オーキシン散布,マルハナバチによる授粉といった,果実内のホルモンバランスを変える処理を行ったところ「つやなし果」の発生を抑制することができた.こうした結果は学術的のみならず,商業的な「つやなし果」対策にも対応可能な技術開発に繋がる結果である.
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