研究課題/領域番号 |
18K05640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
曾根 輝雄 北海道大学, 農学研究院, 教授 (00333633)
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研究分担者 |
阿部 歩 北海道大学, 農学研究院, 技術専門職員 (70374626)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イネいもち病 / 薬剤耐性 / 突然変異 / ミトコンドリア / GFP / QoI / 損傷乗り越え合成 / オルタナティブオキシダーゼ / QoI剤 / eGFP / mitotracker |
研究成果の概要 |
イネいもち病菌におけるストロビルリン系殺菌剤(QoI剤)耐性変異の発生,遺伝,蔓延のメカニズムを明らかにすることで,薬剤の導入→耐性菌の発生→新薬剤の導入の「いたちごっこ」からの脱却を目指すことを目的とした.まず,QoI耐性の原因である mtDNA cytbコドン143変異を,実験室条件で再現することは非常に困難である事が分かった.一方,菌体中のミトコンドリアの定量に成功した.また,GFPを使っていもち病菌のミトコンドリアを可視化することにより,分生子形成時にミトコンドリアはチューブ状で伝播し,隔壁の形成と同時にドット状に変化する事が分かり,変異の蔓延に分生子形成が関与している事が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はイネいもち病の防除において大きな問題となっているQoI剤耐性の発生と蔓延の仕組みを明らかにしようとするものである.本研究により菌の中で少量発生した変異ミトコンドリアが,胞子に分配される際に,急速に自己増殖し,変異株になる過程が明らかにされた.即ち,ミトコンドリアの自己増殖を防ぐことで,変異の蔓延を遅らせる事が出来る可能性が示唆された.また,菌の中のミトコンドリアを可視化する技術や,変異ミトコンドリアを定量する技術も開発され,いもち病菌におけるミトコンドリア生物学の基礎が確立された.
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