研究課題/領域番号 |
18K05658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
奥野 哲郎 龍谷大学, 農学部, 教授 (00221151)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 殺菌剤 / フェリムゾンゾン / 作用機作 / 銅トランスポーター / いもち病菌 / ウリ類炭疽病菌 / 静菌作用 / 耐性菌問題 / フェリムゾン / 薬剤耐性 / ウリ類炭疽病 / メラニン化 / イネいもち病菌 / 静菌的防除剤 |
研究成果の概要 |
耐性菌の出現回避は、農業における病害管理にとって重要である。殺菌剤フェリムゾンは、いもち病を含むイネの病害防除に使用されてきたが、いまだに薬剤耐性株の出現は報告されていない。本研究では、フェリムゾン感受性に関わる遺伝子として銅輸送系のICT1遺伝子とCCC2I遺伝子をウリ類炭疽病菌とイネいもち菌において同定した。分子生物学的及細胞学的分析により、ICT1とCCC2からなる銅輸送系の機能障害はフェリムゾン感受性低下につながる一方、付着器のメラニン化低下による病原性喪失にもつながることが分かった。すなわち、フェリムゾンに対する感受性と病原性発現との間にトレードオフの関係があることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物病害防除において殺菌剤の果たす役割は大きい。しかし、薬剤耐性菌株が多発して農業上大きな問題となっている。本研究では、イネ病害病防除剤として市販されてから約30年間、圃場で薬剤耐性菌株出現の報告のない静菌性殺菌剤フェリムゾンの作用機作研究を行い、薬剤感受性に関わる代謝系(銅輸送系)とその関連遺伝子を明らかにした。このことは、糸状菌病害防除において薬剤耐性菌の出現を回避できる薬剤ターゲット分子と代謝系を提示したことであり、その成果は新規薬剤開発にとって意義がある。また、フェリムゾン感受性と銅輸送系の関連性の発見は糸状菌におけるは銅輸送系ネットワーク解明の重要な情報源となると考えられる。
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