研究課題/領域番号 |
18K05678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
朝野 維起 東京都立大学, 理学研究科, 助教 (40347266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 外骨格 / 進化 / 硬化反応 |
研究成果の概要 |
昆虫の外骨格はキチン繊維及びキチン結合タンパク質から構成される非細胞性マトリクスである。マルチ銅オキシデース2と呼ばれる、昆虫独自に進化した酸化酵素により、これら外骨格成分が架橋されて連結し高分子化することが、硬化メカニズムの要だと考えられていた。本研究では、架橋される側のタンパク質性因子を同定し、その役割を明らかにすることを目的とした。大型昆虫から得られた配列情報から、これまでほとんど注目されていなかった成分を見出した。また、マルチ銅オキシデース2による反応以外に、外骨格硬化に関わる反応系の存在を示唆する結果も得られた。その他、昆虫進化と外骨格形成のしくみとの関係について考察を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、昆虫外骨格に存在する酸化酵素の基質となりうるタンパク性因子に着目し、新しい配列的特徴を持つ外骨格タンパク質を見いだした。これまで、MCO2と呼ばれる酵素のはたらきが大きく注目されていたが、それ以外の化学反応が存在する可能性を示唆する知見も得られた。これらは、昆虫外骨格が形成されるしくみの理解を進めるという点で評価できる。また、昆虫独自の外骨格硬化機構が昆虫の進化に与えた影響についてすでに仮説を立てているが、これを掘り下げることで今後、「昆虫の定義」について、これまで言及されることのなかった全く新しい仮説が生まれる可能性があることから、今後の研究の進展が大いに期待される。
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