研究課題/領域番号 |
18K05680
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
|
研究機関 | 南九州大学 |
研究代表者 |
新谷 喜紀 南九州大学, 環境園芸学部, 教授 (50389574)
|
研究分担者 |
陰山 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60401212)
菅野 善明 南九州大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60441929)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | ガ類 / ハスモンヨトウ / RNAウイルス / 性比異常 / オス殺し / RNA-seq解析 / 原因因子 / チョウ目 / 微生物 |
研究成果の概要 |
農業害虫であるガ類のハスモンヨトウにおける雌に偏った性比異常系統を発見して累代飼育をしてきた.本種の性比異常のメカニズムはオス殺しであり,その原因因子は母系伝播性のウイル ス(SlSRVと命名)であることを発見した.SlSRVのゲノムにコードされるRNAポリメラーゼのアミノ酸配列を用いて系統解析を行ったところ,SlSRVはTombusviridaeやCarmotetraviridaeに近縁であることが分かった.本ガは毎年日本に飛来するものの日本本土での越冬は稀だとされる.このような生活史の本種において,野外でこのウイルスの感染虫の再捕獲を試みたところ,1~2%の個体からSlSRVが検出された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫類では、微生物の感染によってメスに偏った性比異常が起こることがしばしば報告されているが、この原因因子の多くは細菌である。我々はほとんど知られていなかったウイルスが原因で起こる性比異常を発見し、野外に分布する個体のうちのどの程度の割合が、このウイルスに感染しているかを調べた。このような研究は、ウイルスを含む微生物と寄主の動物の間の関係の進化をひも解く礎となりうるものである。
|