研究課題
基盤研究(C)
野生動物は、医学および基礎生物学の分野の研究に使用される可能性がある。しかし、生息域の縮小により遺伝資源の枯渇化が危惧されている。本申請では、老化マウスやアカネズミ由来線維芽細胞を除核卵母細胞と融合させ遺伝資源の保全に対応したユニバーサル卵子の作出と評価研究を構築した。再構築された卵子は、低メチル化状態をさらにサポートするために卵細胞質でのドナー細胞の長時間露光とドナー細胞のVCによる前処理を調査し、卵細胞質での3時間の曝露が、いくつかの発生能力を高める可能性があることを発見しました。これらの結果は、体細胞核移植技術を介した、エピジェネティックな遺伝資源保全研究へ応用できることが示唆された。
本研究では、小分子の培地への添加によりマウス核移植胚の発生率を劇的に向上させる方法を開発した。この新規核移植法を用いて、従来法では初期化が困難であった野生マウス細胞の初期化を誘導する種々の条件検討を行なった結果、トリコスタチンA(TSA)およびビタミンC(VC)と脱イオンウシ血清アルブミン(d-BSA)で処理した胚の免疫細胞化学的染色により、H3K9トリメチル化の減少を示し細胞分裂の再開を誘起することが可能であった。これらの手法は、現存する動物組織からの遺伝的評価が可能であることを示すと共に新たな遺伝資源保存法を提示すると共に、最終的に、絶滅動物のゲノムを保存・増幅する手法開発が期待できる。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 3件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (21件) (うち招待講演 4件)
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