研究課題/領域番号 |
18K05705
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
奥 敬一 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 教授 (60353629)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 文化的景観 / 視点場 / 本質的価値 / 重要文化的景観選定 / 眺望地点 / ビジュアル / 解説装置 / 拡張現実 |
研究実績の概要 |
最終年度は重要文化的景観を擁する自治体に対してアンケートを実施し、重要文化的景観指定地域における視覚装置の整備状況についての現状を明らかにした。対象とした重要文化的景観71件中、46件について担当する自治体部局からの回答を得ることができた。 各重要文化的景観における視点場の重要性と整備活用計画、文化財保存活用地域計画等との関係、ハード整備、ソフト整備の内容、視点場整備の費用負担、拡張現実の導入状況などについての現状が明らかとなった。全体の傾向として視点場の重要性自体は認識されているものの、具体的な整備方針や整備内容が定められ、文化的景観の価値理解のために積極的に利用されている例はそれほど多くはなかった。とくに保存活用計画や整備活用計画の中で、具体的な活用・整備の内容が明記されていない自治体が多いことは、今後の大きな課題と言える。しかし、一部自治体では民間資金やクラウドファンディングを用いた視点場整備や、拡張現実を用いた解説なども実施しており、視覚装置による文化的景観の本質的価値の理解向上に向けた先進的な取り組みがおこなわれていることも明らかとなった。 研究機関全体を通して、新型コロナウィルス感染拡大による行動制限などの影響により十分な現地調査が行えなかったものの、視覚装置として重要な要素の抽出や景観構造に応じた視点場整備のタイプ分け、視点場整備に際して本質的価値にかかわる情報提供のあり方などについて計画論的な知見を得ることができた。
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