研究課題/領域番号 |
18K05723
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
荒瀬 輝夫 信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (10362104)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 植生回復 / 緑化 / 陸生スゲ類 / 自生種 |
研究成果の概要 |
本研究では、本邦在来の陸生スゲ類に着目し、山岳地帯の自生種のスクリーニングを行い、砂れき地・崖地に分布していて土質を選ばず生育・繁殖可能な2種(ヒメスゲとアブラシバ)を選抜した。土質の異なる切土のり面での緑化試験において、地上部と地下部の成長と群落化の様相をモニタリングし、外来イネ科牧草に代替できる成長特性をもつことを明らかにした。しかし、両種とも耐陰性に劣ることが明らかとなり、適用が植生遷移の初期に限られる可能性が示唆された。より長期的にみて、植生遷移が進み上層を高茎草本や樹木に覆われた場合に生育できる陸生スゲ類の探索が新たな課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、生物多様性や景観の保全の重要性が増し、発芽と成長が斉一で優秀なためかつて繁用されていた外来牧草を植生回復・緑化に用いることは制限されつつある。スゲ属植物はイネ科植物によく似た生育形で、イネ科牧草を代替する野生植物として期待されるものの、水生・湿生の種と異なり、陸生スゲ類は緑化利用はほとんど見当たらない。本研究成果は、陸生スゲ類の緑化利用のさきがけとなるものであり、新たな課題の解決(耐陰性の陸生スゲ類の探索など)により今後の学術的・技術的な展開も期待される。
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