研究課題/領域番号 |
18K05724
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安藤 正規 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (80526880)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ニホンジカ / カモシカ / GPSテレメトリー / 行動圏 / 自動撮影装置 / 土地利用傾向 / 種間相互作用 / カメラトラップ / 種間競争 / GPS首輪 / 主観競争 / 森林 / 生物間相互作用 |
研究成果の概要 |
日本国内に生息する大型の草食動物であるニホンジカ(以下、シカ)とカモシカとの種間相互作用の一端を明らかにするため、 (1)GPS首輪による両種の行動圏把握、(2)自動撮影装置を用いた両種の土地利用傾向の比較、を実施した。 (1)より、カモシカは同性排他的ななわばりを形成すること、オスジカは大きく季節移動し、一方メスジカは年を通じて安定的な行動圏を利用していたことが示された。また、行動圏の重複していたカモシカとシカについて、行動圏自体は大きく重複するが、利用頻度の高いコアエリアは重複しない傾向が確認された。(2)の結果より、両種の環境要因に対する土地利用傾向には違いがあることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内ではニホンジカ(以下、シカ)の個体数増加およびこれに伴う森林下層植生の衰退が問題となっている。シカと同じく大型の草食動物であるカモシカとシカ(以下、両種)とが同所的に生息する地域では、生息域や餌資源を巡る両種間の競争が生じると考えられるが、その詳細は不明である。本研究により、行動圏の重複する両種間でコアエリアの排他的利用が確認され、一部の環境要因においても両種に共通する土地利用傾向があったことから、シカの個体数増加はカモシカに対する空間資源をめぐる競争を亢進させることが示唆された。この成果は、両種の種間相互作用の一旦を明らかにし、両種の保護管理を同所的に行うための重要な知見を提供した。
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