研究課題/領域番号 |
18K05737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
石田 清 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10343790)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 開葉フェノロジー / 開芽積算温度 / 晩霜 / 消雪日 / 集団間変異 / 表現型可塑性 / 遺伝的変異 / 気候温暖化 / ブナ / 開芽時期 / 標高傾度 / 地形間変異 / 消雪時期 / 晩霜害 / 多雪山地 / 開葉時期 / 標高 / 集団内変異 / 積算温度 / 冷温日数 / 場所間変異 / 年度間変異 / 発芽時期 / 局所適応 / 耐凍性 / 自然選択 / 標高間変異 / 気候変動 / 進化的応答 |
研究成果の概要 |
青森県八甲田連峰に生育するブナの集団を対象に、標高と晩霜時期の異なる複数地点で開芽観察及び気温と消雪日の観測を行い、林冠木の開芽積算温度の場所間変異が晩霜時期や消雪日と関係していることを明らかにした。また、本種の開芽積算温度が前年秋~当年春の冷温日数と相関していること、そしてその程度(開芽積算温度の表現型可塑性)に集団間変異があることを示した。さらに、各地点から種子を採取して標高の異なる複数の植栽試験地で栽培し、稚樹の開芽時期の産地間変異が産地の標高や晩霜時期に対応した遺伝的変異を反映していることを明らかにするとともに、気候温暖化による開芽日の早期化の程度も産地によって異なることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然集団を対象とした観測により明らかにしたブナの開芽時期の標高・地形間変異と表現型可塑性についての知見は、今後の気候温暖化に伴ってブナ集団の春の季節性が短期的にどのように変化するのかを予測することに貢献する。また、標高別植栽試験によって明らかにしたブナの開芽日における表現型可塑性の遺伝的変異は、気候温暖化に伴う集団の進化的応答(次世代における開芽日の変化)の予測の基礎となる。環境変化に対する樹木集団の進化的応答のポテンシャルを推定した研究事例は少なく、本研究の成果は環境変動に対する樹木の適応可能性についての理解の深化に貢献するものといえる。
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