研究課題/領域番号 |
18K05770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
河村 文郎 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80353655)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 樽酒 / スギ心材抽出成分 / ノルリグナン / sequirin-C / 味覚 / 苦味 / 甘味 / 抗糖化活性 / スギ心材成分 / agatharesinol / アミノ酸 |
研究成果の概要 |
樽酒モデル飲料を室温保存し、経時的にアミノ酸分析を行った結果、対照の市販日本酒に対して組成・濃度の差が見られなかった。樽酒モデル飲料と対照の基本五味を味覚センサーによって測定した結果、前者では苦味の増加と甘味の減少が確認され、味覚を辛口寄りに変化させることが判明した。一方、うま味の変化は少なく、アミノ酸の分析結果を支持する形になった。スギ心材抽出物が樽酒の味覚の変化へ及ぼす原因になる成分をsequirin-C及びagatharesinolと特定した。日本酒中でスギ心材抽出物が高い糖化抑制作用を示しスッキリした味覚の印象を保つことを明らかにすると共に主な寄与成分をsequirin-Cと特定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業規模の大きさからワインやウイスキーの樽材由来成分に関連した研究例は数多く存在する。しかしながら、スギ樽酒の樽材由来成分に関してはあまり研究が進んでおらず、特に味覚に影響する成分に関しては詳細が不明であった。本研究では、日本酒をスギ樽に入れて樽酒にしたときの味覚の変化について調べ、スギ心材抽出成分の影響を明らかにした。これらの結果によって、今まで樽酒製造の現場で経験的に知られていた極めて感覚的な印象(例:日本酒を樽酒にすると味がスッキリする等)を客観的な実験データによって説明することが可能となった。
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