研究課題/領域番号 |
18K05772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
久保 智史 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50399375)
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研究分担者 |
戸川 英二 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60343810)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / 溶媒膨潤性 / ヘミセルロース / 化学修飾 / 複合繊維化 / CNF / 溶媒膨潤 / アルキル化 / 結晶構造 / 核磁気共鳴分析 / 運動性 / 膨潤 / 結晶 |
研究成果の概要 |
酵素・湿式粉砕法で製造したCNFは、乾燥後も水、DMSO等の特定の溶媒中で良好な膨潤性を示した。DMSO中でのCNFの膨潤には原料パルプ中に含まれるヘミセルロースの存在、特にキシラン成分の溶媒への親和性が大きく関与していることが核磁気共鳴分析により示唆された。CNF中のヘミセルロース成分の膨潤性を利用することで、セルロースの結晶構造を維持したままの化学修飾(アルキル化)が可能であることを明らかにした。アルキル化CNFのポリプロピレンとの複合化では、未修飾のCNFにくらべて混合性が改善できることを確認でき、溶融紡糸による細径繊維の調製が可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機能性繊維として位置づけられるCNFは、木材パルプから製造できる。バイオ材料は一般に、石油資源由来の材料に比べて用途が限定される場合があり、使用用途によっては化学修飾などによる特性の改変が必要になる。本研究で示した、ヘミセルロースの溶媒中での膨潤性に着目したCNF化学修飾法は、CNFのアルキル化以外の化学修飾にも応用できる可能性があり、木材の新たな用途の開拓につながる。この成果は、再生可能資源による化石由来資源の代替を推し進めるための一助になり、持続的な社会、産業システムの構築にも貢献できる。
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